玻璃色のまどろみ

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<<   作成日時 : 2010/04/02 18:22   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 6 / トラックバック 1 / コメント 3

「観客はゴム鞠が跳ねるのを見に来ているわけではないのよ」
―カタリーナ・ヴィット(Katarina Witt)―





そんな訳で、まるごです。










美しい剣を作ろうとした時、
諸外国では、
装飾で美しく飾り立てます。



しかし日本では、
刃そのものを叩き、鍛え上げて
刀身そのものに、
美を追求していきました。


日本刀の美は、
世界に類を見ないものです。


高価な物で飾り立てるのではなく、
一つの物事を
とことんまで突き詰めて、
限界まで高めていく。

そうやって
高みまで上り詰めたものに、
美しさを感じる。


これが和の美学だと思うのです。

















正直、子供の頃、
フィギュアスケートなんて
面白いと思った事は
ありませんでした。





そんな私の考えを
あるスケーターが
一気に塗り替えてしまいます。



その選手は、伊藤みどり。




その一つ一つの技は、
研ぎ澄まされた
日本刀のような美しさがあり、
私は一気に魅了されました。



しかし、
美的感覚の違う諸外国では、
技そのものの美しさを
「芸術」
と評価する文化がありません。



美しい、
という評価は出来ないものの
伊藤みどりの演技には
皆が引き込まれて
惜しみないアプローズが
送られました。





その結果、

「フィギュアスケートは、芸術か、スポーツか」

という議論が巻き起こります。


カルガリーオリンピックで、
伊藤みどりは総合5位。


しかし、
ある意味最も多くの称賛を集めた為
時の金メダリストから、
冒頭のアンチテーゼ

「観客はゴム鞠が跳ねるのを見に来ているわけではないのよ」

という疑問が、
投げかけられた訳です。






その、ゴム鞠と言われた演技がこちら。









このフリーそのものは3位でした。
その時の金メダリストのフリーがこちら。









元々フィギュアスケートは、
その名の通り、フィギュア
つまり、図形を氷の上に描く競技でした。


1988当時は、その名残が、
コンパルソリー(=規定演技)
という形で残っていました。


エッジング技術などを競う所から、
バレエ的要素が加わり
芸術競技として発展してきた。

そして、更に
難易度の高い技を組み込んで行き、
スポーツとして発展してきた、

それが今のフィギュアスケートの姿かな、
と考えています。




このディスカッションの中で、
一人印象に残っている選手がいます。




スルヤ・ボナリー(Surya Bonaly)



フランス代表の彼女は、
ジャンプを得意とし、
非公認ながら、女子で初めて、
クワドラブルトゥループを
成功させています。


4回転もさることながら、
常に難易度のジャンプに挑戦し続ける、
アスリート色の強いスケーターでした。



国際大会で、彼女の優勝はありません。

スケーティング技術の問題もありましたが、
一方で、その容姿が、芸術点に影響している
とも言われていました。


理由は、彼女が当時としては珍しい

黒人の選手

だったから。



自身最後の大会と決めた
長野オリンピックでの演技。

最後に彼女は、危険だからと、
競技会で禁止されている
「バックフリップ(バク転)」
を行います。

恐らく、
場内を一番沸かせた
演技だったと思います。


その後の点数の低さに対するブーイング。


その演技がこちら。




彼女は何故、自身最後の大会で、
あえて反則をやったのか?


それは、
今までの競技人生での、
全てのジャッジに対する、
抗議だったのかもしれません。




何故難しい技を「危険」と禁じるのか?

何故、芸術性という良く分からない所で
評価を下げられるのか?



そして、誰よりも会場を沸かせて、
去っていったのだと思います。





採点競技は、
夏冬合わせて数ありますが、
ジャッジが迷走している点では
フィギュアスケートがダントツに思えます。


ジャッジが大きく問題になったのは、
長野の次のソルトレイクシティ。


この大会の時、
ジャッジの一人が、
八百長をほのめかすコメントをして、
大問題となりました。



この、
「フィギュアスケートスキャンダル」
と言われた騒動をきっかけに、
採点方法の大幅な見直しに踏み切り、
現在の採点方式になっています。

ザックリ言えば、

ジャンプ・スピン・スパイラル・ステップ

の4要素に、
それらの技のつなぎを評価し
加点をしていくシステム。


一見公平なシステムですが、

「加点」

という部分にファジーな部分を残している為、
ジャッジに対する疑惑を
拭い去れていないと、
個人的に考えています。


今風に言えば、

「いくらでも盛っていける」



また、八百長じゃなくても
技に最高点を決めて、
そこから減点するシステムじゃないので、
基礎点の低いプログラムでも、
高得点を付けられます。




結果、
難易度の低いプログラム構成にもかかわらず、
歴代最高点が出てしまうという
パラドックスが生じます。


まあ、そういう採点方式なので
それをフィギュアの世界が良しとするならば、
それ以上言う事はありません。



が、






見ていてそれで面白いですか?










一番観客を沸かせたものが一番にならない。



それで、競技として観客を呼べるのでしょうか?
























フリーでは、
キム・ヨナが一位
浅田真央が二位。


今の採点システムでは、
別にこういう点数が出ても
不思議はありません。






不公平感が出ても、
それはジャッジの問題というより
ジャッジシステムの問題なので。



ただ、見ていて
まったく面白くない採点システムだ
とは思います。


007に合わせるのは、
曲の解釈なんかではなく、
ただのオマージュだ。

とか、そういう突っ込みが入らないよう
主観的要素を排して、
技に敬意を払った採点システムにしないと、
フィギュアの未来は、尻すぼみです。


歴代最高点を、
最高の技が入っていない
プログラムに与えてしまって、
その先に競技の発展は
あるのでしょうか?


誰がリスクを冒して、
難しい技に挑もうとするでしょう?



そして、
難しい技が排斥されたフィギュアを、
観客は見続けるのでしょうか?





「採点システムは変更されるべきだ。五輪王者が4回転ジャンプの跳び方を知らないならば、男子シングルではなくアイスダンスに名前を変えなくてはならない」(プルシェンコ)



アイスダンスでは、
コンパルソリーの部分を主に評価します。


だったら、フィギュアでは、
もっとジャンプの評価を
あげるべきではないか?



プルシェンコは、
恐らく、それを訴えたいがために、
一度栄光をつかんで引退したにもかかわらず
無理を承知で、ブランクを押して
オリンピックに出てきたのだと思います。





金メダルは、最も称賛を集めたものに与えられるべき。


そして、観客の称賛は、


もっとも優れた技


に対して贈られるべきである







エキシビションにもかかわらず、
4回転ジャンプを華麗に決めて見せた、
プルシェンコの姿からは
こんなメッセージが聞こえてくる気がします。






私の中で、
女子シングル最高の演技は、
バンクーバーのキム・ヨナなんかではなく、
カルガリー5位の伊藤みどりの演技です。


特に、
フリーで3位という評価しかされなかった
あのスケーティングが、
最も美しいと思っています。



あの演技に最高点を付けられるような
ジャッジの改定を、切に望みます。

はじけるような笑顔で、
恐らく未だ誰も真似出来ない、
最高の技を繰り出していく。

そこに美を見いだせる
ジャッジがいなかったのが、
未だに残念でなりません。



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夢見たものは、銀のロマンティック…




以上、現場から、まるごがお伝えしました。



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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
このコメントは全く 私の考えと同じです。伊藤みどりの時から 世界選手権 五輪など 見てきました。 今回の五輪は真央ちゃんの努力をふみにじるようなジャッジ フリーでの失敗があっても 金メダルものです。 連盟はおかしすぎます。
アイスダンスで十分でしょう。


フィギュア大好き
2010/04/02 21:53
玻璃色のまどろみさん、こんにちは。
「ダンス」というキーワードで検索していて、こちらのサイトに辿り着きました。
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吉沢
2010/04/03 15:01
どなたかがブログで、浅田真央の「鐘」は、フィギュア界への警鐘、と書かれていて、成程と思いました。今の採点システムは、八百長が判明し難くする為の変更、という疑念があります。
現役選手の中で間違いなくトップの技術(ジャンプ以外も)の、浅田真央の演技に最高点を付けられなかった。八百長でスルツカヤの金メダル奪って以降、ずっと掛けられてきた疑惑の目を、払拭する最後のチャンスだったかも知れません。
今回の五輪や世界選手権のジャッジが公正であったかどうかは、分かりません。不正があったという証拠もないし、そもそも、そういう物を内包し得るジャッジシステムですから。不正の証拠が出ない限り、このジャッジシステムはフィギュア界にぬるま湯のような居心地の良さを、与え続ける事でしょう。
まるご
2010/04/05 16:20

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